【Bリーグ】大ケガからの復帰 ハンター・コート(トライフープ岡山)インタビュー(月刊バレーボール&月刊バスケットボール)

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出典元:月刊バレーボール&月刊バスケットボール

トライフープ岡山に今シーズン加入することが発表されたハンター・コートは、B2・B1でのプレー歴を持つ身長190cmのプレーメーカーだ。アメリカ系日本人らしく、そのプレーぶりにはダイナミックさと繊細さが同時に感じられる。

ハンター・コート[プロフィール]

 2018年12月2日(日)、当時横浜ビー・コルセアーズに所属していたコートは、天皇杯2次ラウンドの対千葉ジェッツ戦で左膝の前十字靭帯断裂と内側側副靭帯損傷という大ケガに見舞われた。全治6ヵ月の診断を受けた後もチームに残ったが、翌2019-20シーズン半ばに横浜との契約を解除。以降はリハビリに専念していた。

 まだ22歳のコートは、負傷前と比べてひと回りもふた回りも強くなったことを証明し、激戦が予想されるB3で岡山のリーグ初制覇に貢献しようとしている。ゼロからの再スタートは、同時にチームに飛躍をもたらす大きなチャレンジ。2021-22シーズンのB3を面白くするキーマンの一人に、その心境を聞く。

 比留木GM兼HCのビジョンと岡山のプレースタイルを信じたーー

――トライフープ岡山で頑張ろうと思った決定的な理由はどんなものでしたか?

 ケガの後に自分が置かれた状況下で、エージェントと自分の中で感じたベストの選択肢は、とにかく(バスケットボール)をプレーすることでした。それがどんなレベルであっても。そして比留木謙司GM兼HCにこの岡山で会い、自分の今後に対する展望と、チームとして目指しているバスケットボールのスタイルがとてもしっくりきて、入団を決意しました。

――岡山に引っ越してきて、何かお気に入りのことや場所はありますか?

 まだそこまで岡山を散策はしてないのですが、倉敷はすごく楽しかったです。直島も今度、美術館などを見に行ってみたいですね。

――トライフープ岡山はどんなチームですか? 先週末のプレシーズンゲームは良い感触だったのではありませんか?

 先週のバンビシャス奈良戦(9月12日、B2の相手に対し83-57で勝利)でもご覧いただけたと思いますが、とてもエナジーがあり、アグレッシブなチームです。すべてはディフェンスから始まるという認識が、チーム全体の共通認識になっています。

 比留木GM兼HCはコートの獲得に寄せて、「22歳でありながらも既にBリーグでの経験も数年あり、サイズやしなやかさは日本でもトップクラスのガード」とそのポテンシャルを高く評価した。ケガからの復帰過程にいることは重々理解している。その上で「トップリーグへと返り咲くためのパフォーマンスをこのトライフープでぜひ発揮してもらいたい」と語られた言葉に愛情と期待が宿る。「人間的にも常に成長をしようとし、『チーム』を重んじる彼は、トライフープにピッタリの選手であり、岡山を優勝へと導くピースのひとつとなることを期待しています」

 今はプレーすること自体が重要、すべての瞬間に成長できるーー

――ご自身の特徴を教えてください。どんなところで貢献したいですか?

 とてもアグレッシブなプレーヤーだと思っています。攻守両面で爆発力を生むことができるし、ウィング、ガードのポジションで他にはないスケールのプレーができます。

――あなたは日本では珍しいAAU(Amateur Athletic Union=若年世代の育成に主眼を置くアメリカのスポーツ団体)のTokyo Samurai(トウキョウサムライ)でプレーした“Samurai Baller”ですよね。プレーヤーとして、若者として、Tokyo Samuraiではどんなことを学びましたか?

 間違いなく日本ではユニークな経験ですね。僕自身はどこの子どもたちにも、Tokyo Samuraiでのバスケットボール体験をお勧めしたいです! そこでプレーをしたことが、日本のバスケットボールとそれまで学んできたバスケットボールとのニュアンスの違いを理解するのにすごく助けになりました。

 それまでももちろん(アメリカと日本の)バスケットボールの違いには気づいていましたが、Tokyo Samuraiでプレーしたことで自分のプレー感覚に磨きをかけることができ、アメリカ的な側面を保ちながら日本でうまくプレーできるようになったと思っています。

――ヒザを痛めた後は特に力になってもらえたのではありませんか?

 コーチのクリス・シーセンさんはじめ、そこにいたすべての人に感謝しています。体育館にいる間は本当にいろいろと助けてもらいましたが、それだけでなくプレーする喜びを感じさせてくれたし、僕自身がどれだけバスケットボールを愛していたかを思い出させてもらえました。いくら感謝してもしきれないです。

――ヒザの状況、心身の状況はいかがですか?

 この6ヵ月間は、ヒザまわりの状況に特に問題はないです! 一番大きく前進できたのは精神面で、怖さを感じることなくプレーをすることができるようになりました。タフなリーグで、しかも若くして大ケガをしてしまったので、精神的な壁を乗り越えるのがリハビリ過程の最も厳しいハードルでした。そこをこうして乗り越えられたのは、本当によかったです。この期間でオンコートはもちろん、オフコートでもとても成長したと感じています。

――ファッションモデルの仕事もされていますね。その面ではどんなご様子なのですか? 若きアスリートにしてファッションモデルという二足のわらじには、どんな楽しみがありますか?

 リハビリ期間中はどこのチームともサインできなかったので、モデルの仕事に戻っていました。非常に楽しかったです。モデル業をやると、普通のアスリートがなかなか得られないものの見方ができるようになり、それで成熟できたようにも感じました。日本語を学ぶ絶好の機会にもなりましたよ。

 こうしてまた、バスケットボールの世界に戻るために東京から送り出してくれたBon Image(所属事務所)の方々には、心から感謝しています。振り返るとただただ楽しかったので、また機会があれば、今後もモデル業を続けていきたいですね。

――来たるべき2021-22シーズンには、個人的に、またチームとしてどんなことを成し遂げたいですか?

 今、最もフォーカスしているのはプレータイムを得ることです。それが自分のキャリアのためにも一番大切なことになってくるので。ただそれはスタッツにこだわるということではなく、コートに出ているすべての時間で成長できると思っているんです。

 チームが目指すのはB3優勝のみ。だから僕も、もちろんその目標に向かってフォーカスをしています。B3でプレーするのは初めてですが、岡山のファンの皆様の前でプレーするのが本当に楽しみです。

――最後に、バスケットボール・プレーヤーとしてのキャリアにおける目標を教えてください。

 僕が今ゴールとしているのは、自分として、また家族にとっても(バスケットボールで)自立できることです。同時に、今はまだ自分自身も成長段階。持てる力を余すことなく発揮して、僕として可能な限り最高のプレーヤーになれるよう、全身全霊を捧げていくつもりです。どこまでいけるかはわかりませんが、神様がお導きくださる最高の姿に近づくことが、僕のバスケットボールにおける目標です。

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